FC2ブログ

2018-12

久慈川アユ産卵床造成の協働(2017年)

全国河川におけるアユの総漁獲量は、農林水産省発表の統計データによれば1993年に14、242トンもあったが、年々減少し2003年に1万トンを割り8、420トン、2008年には3、014トン、ここ数年は2、400トン前後で推移するまで減少しています。一方、那珂川と久慈川を有する茨城県のアユ漁獲量は、2003年には久慈川単独で390トンあったのが、ここ数年は両河川合わせても380トン前後と、2分の1程に減少しています。それでも、他県に比べれば減少幅が少なく、ずっと全国ベストスリー内にランクインされていることが救いとなっています。

しかし、その両河川をホームグラウンドとしている釣り人としては「数値以上に減少している」との感情を抱いております。ダムが無く天然遡上が期待できる河川といっても、何か手を打たなければならないとの思いを強くし、釣り人の立場で漁協や関係機関に働きかけを強めているところです。

アユ産卵床造成事業1

その活動の一つとして、私の所属する日本友釣同好会では日立支部が中心となり、茨城県内水面水産試験場及び久慈川漁協などが進める天然アユ増産プロジェクト“久慈川のアユ産卵床造成”に加わっています。この事業が立案されたのは2007年で、当初から「釣り人の知識も役立てて欲しい」と参加し、毎年秋の産卵時期に造成作業を行っております。近年は、国から補助を受ける協働組織「久慈川多面的機能活動組織」となり、同好会もその一員として協働しております。

昨年の造成作業は10月16日に行われました。造成作業は、久慈川河口から約30km地点の辰ノ口堰下流近傍を中心に行っています。この場所は、古くからアユの産卵場所として知られ、周年禁漁区域に指定されているところです。しかし近年は、河床の小石が固く締まり表層のみに卵が付着し、増水時には流されるなど影響を受けやすくなっていました。固くしまった河床を掘り起こし、小石の層を20cm~25cmまでフカフカにして、卵をこの層で保護しようというのが作業の狙いです。まず川床を重機で掘り起こし、砂や泥成分を流し綺麗にしたところを鋤簾や圧搾エアーで整地します。人力に頼るところもあり結構な労力を要します。

アユ産卵床造成事業2


 毎年、造成作業後の産卵数や孵化率、仔魚の流下数などの調査も進められ、その成果は順次発表され、過去の例では2000~3000平方メートルを造成し、その5日後に700平方メートルの範囲に約3800万粒、さらに15日後に600平方メートルの範囲に約9800万粒の産卵が確認されるなど、優に1億粒を超える産卵実績が報告されております。昨年は、幸い大きな出水も無かったことから、今年の遡上につながる好結果が期待されています。

釣り人として又釣り団体として、対象魚の増産と河川環境を守る役割を担えることは大いに評価されて良いものと考えます。釣り人は、大きな声で「釣り人の知識を使うべき」と発信して、貢献しようではありませんか。

(角田恒巳)

アユ産卵床造成事業3

«  | ホーム |  »

プロフィール

JOFI茨城

Author:JOFI茨城
JOFI茨城にお問い合わせ

最新記事

カテゴリ

サケ釣獲調査 (8)
講演会・勉強会 (10)
親睦釣り大会 (8)
特定外来魚駆除 (9)
新聞・雑誌掲載 (3)
釣り方講座 (1)
公的機関での活動 (3)
水力発電 (1)
規約等 (3)
未分類 (0)
アユ産卵床造成事業 (1)

リンク

このブログをリンクに追加する

最新トラックバック

RSSリンクの表示

FC2カウンター