FC2ブログ

2018-12

川魚講演会~外来魚の駆除手法を中心に~

1 主催  茨城県内水面漁業協同組合連合会 茨城県内水面水産試験場


2 後援  茨城県釣りインストラクター連絡機構


3 日時  2009年9月26日(土)14:00~16:00


4 場所  ワークプラザ勝田 2階大会議室


5 開催趣旨
茨城県には,霞ヶ浦・北浦にそそぐ流入河川,久慈川や那珂川など大小さまざまな川があり,自然の恵みをもたらしてくれる。
しかし,アユをはじめとする在来種を補食する外来魚(コクチバスやアメリカナマズなど)が,県内河川において分布域を拡大する傾向にあり,内水面漁業や 河川生態系にさらなる負の影響を与えることが懸念されている。
今回,外来魚駆除手法の開発をはじめ,川魚研究の専門家を招き,実践的な外来魚の駆除手法を中心とした講演を通じて,川魚や川の生態系,水辺環境の大切さを再認識する機会とする。


6 参加者  約80名(漁協関係者,遊漁者など)
 JOFI茨城7名出席
 (五十嵐宏、大畠一夫、高濱芳明、鈴木好三、原田剛、赤津友海、渡辺庸治)


【講演要旨】
外来魚の駆除方法と河川生態系
独立行政法人 水産総合研究センター
  中央水産研究所 内水面研究部 資源生態研究室長 片野修 氏

 オオクチバス,コクチバス,ブルーギルなどの外来魚は,近年とくに河川で分布や個体数を拡大させています。その理由は,これらの外来魚が生息する湖沼や農業用溜池において駆除が進まず,それが増水時などに河川へ流下するからです。河川では,ダム湖やワンドを中心に外来魚が増殖しています。また,アメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ)も全国的に分布を拡げ,那珂川水系の涸沼でも昨年1個体が発見されています。
 外来魚の駆除方法については,様々な方法があることが提唱されていますが,漁具ごとの効率や捕獲される外来魚の大きさについての報告はあまりありません。また全体の個体数推定がされていない場合がほとんどであり,駆除の効果も明らかでありません。今回の講演では水産庁の「外来魚抑制管理技術開発事業」の成果を中心に,外来魚の駆除方法について最新の方法を紹介します。
外来魚の駆除方法のうちもっともすぐれているのは溜池などを干してしまうことです。次に効果的なのは電気ショッカーボートで捕獲することです。しかし,広大な湖や河川ではこの2つの方法はいずれも使えません。それではどうしたらよいのかですが,使うべき方法は対象水域の水の透明度や外来魚の種類と大きさ,主な生息場所によって異なります。これについては私自身が開発した,※1かけ上がり三枚網と※2生き魚釣法を中心に,そのほかカゴ網の用い方,水中銃の使用法,卵の除去方法などを交えて紹介したいと思います。また,私は長野県上田市周辺の3ヶ所のダム湖,溜池で5年間でオオクチバスを完全駆除することを目標にとりくんでおり,今年は3年目にあたります。外来魚の個体数を推定する方法とその成果についてもお話したく思います。
 外来魚については人為的に捕獲するだけでなく,在来魚を活用した方法も有効です。つまりバスやブルーギルを捕食したり,その卵を攻撃して食べてしまう日本の魚を利用するのです。とくに私はブルーギル幼魚の捕食者としてはナマズ,ブラックバスやブルーギルの卵や稚魚の捕食者としてはウグイに着目しています。私が開発したギルジゴクというブルーギル捕獲装置やカゴ網にナマズを収容しておくと,そこに侵入するブルーギルはナマズに捕食されるので,自動的にブルーギルは減少することになります。またウグイは学習すると,コクチバスやオオクチバスの卵や稚魚を攻撃して食べることが明らかになっています。
 しかし,近年ナマズは繁殖場となる昔ながらの水田や水路,河川敷の湿地帯が消失し,少なくなりました。ウグイなどの雑魚もカワウに捕食されたり,河川環境が悪化することにより減少しています。川や湖沼生態系が昔の姿を失い,日本在来の魚が減少することにより,外来魚がますます増えてしまう状況にあるのです。
 河川の流域を考える場合,できれば上流域から外来魚の生息域を減らしていくのがよいでしょう。湖沼ではターゲットとなる水域をきめて順次集中的に駆除を行うのがよい方法です。河川ではコクチバスの駆除にとりくみ,コクチバスの増加を防ぐ必要があります。コクチバスはオオクチバスに比べてミミズでも釣れるので,皆さん一人一人が朝夕の短い時間でいいですから釣りをするなどして取り除く活動をして頂けると,全体として大きな効果があります。また大型魚は,小魚を餌にした生き魚釣りが有効です。小型のさし網(かけ上がり三枚網)は県の許可が必要ですが,ワンドなど止水域で効果が大きいと考えています。全体として,今すぐにすべての外来魚を駆除することを目標とするのではなく,少しずつ減らしていき,日本の魚が豊富に漁獲される健全な内水面を一歩一歩復活させていくことが大事であると考えています。

※1かけ上がり三枚網:長さ3 mで2つ折りにして運びやすくした三枚網。中網の目合いは1~4寸まで変えられる。高さは手前が70 cm,奥が110 cmである。

※2生き魚釣法:長い振出し竿と小さな針を用いて,ウグイやフナなどの小魚を背掛けにして釣る方法。バスが食いついてもすぐに合わせずしっかりと呑みこませてから合わせる。

川魚講演会
                   片野修 氏

川魚講演会2
                   聴講者の皆様

トラックバック

http://ibarakijofi.blog40.fc2.com/tb.php/5-2e045f13
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | ホーム |  »

プロフィール

JOFI茨城

Author:JOFI茨城
JOFI茨城にお問い合わせ

最新記事

カテゴリ

サケ釣獲調査 (8)
講演会・勉強会 (10)
親睦釣り大会 (8)
特定外来魚駆除 (9)
新聞・雑誌掲載 (3)
釣り方講座 (1)
公的機関での活動 (3)
水力発電 (1)
規約等 (3)
未分類 (0)
アユ産卵床造成事業 (1)

リンク

このブログをリンクに追加する

最新トラックバック

RSSリンクの表示

FC2カウンター